「水の硬さ」に合うルアーの考察


バス釣りを少しやられた方ならすぐに気づかれると思いますが、行くフィールドや季節によってコロコロと変わるアタリルアー。

なんでそこまで変わるの!? です。


理由はそれこそいくらでもあると思いますが、アタシがけっこう重要視してる要素の1つに「水の硬さ」があります。


琵琶湖の猛者の方々は当たり前に話されてる内容ですが、他に例えばこの辺のフィールドでやられてる方からはなかなか聞こえてこないような話。


硬さといっても水の硬度と一致しているかどうかは不明なので、酒の場の話程度にお付き合いください。


水の硬さ…

感覚の話になりますが、ルアーを投げて巻いてると「ん、今日はちと巻きが軽いな…」とか「このフィールドはなんか巻きがヌメヌメしてる」とか特に巻き抵抗が強めのルアーを使い続けていると、たまに感じるようなわずかな変化、特徴となります。


海でルアー巻いてると潮が動いてるか否かで巻き感の違いってすごく出るじゃないですか。

あれに似た感じって考えてもらえれば分かりやすいかもです。


え、そんなこと感じたことない?


なら、こういったお話は気にしてもらう必要ないっす。


ルアーってどうやってサカナにアピールしてるの?


以前から書いてますが、アタシはルアーでフィッシュイーターを釣るのに一番大事なのは「音‼」だと考えてます。


これは誰に何をおっしゃられても絶対に変えるつもりのない確固たる確信。


いかにサカナが反応する音(振動)をルアーで発生させられるか?ということ、これを探求してるワケであります。


音と言っても、ラトルインとかラトルなしとかそんなレベルの話ではなく、ルアーが水中でアクションすることによって周りの水を動かした時に発生する音(振動)という話です。お分かりでしょうかね?


この「音」を追求していくうえで避けて通れないのが、ルアーを取り巻く周りの水との関係になります。


ルアーが水中を動くことにより周りの水を伝搬して周囲に伝わっていく音波(振動)情報。


例えばメチャ釣れる音(振動)を出すルアーがあるとして、それを釣り場で空気中でブンブン振ってもサカナは寄ってくるのか?

これは×ですよねぇ。


どんなに釣れると言われるルアーでも、水中で周りの水を動かさないとサカナには伝わらないワケであります。


水面上の虫を水中から見て追いかけてる状態のサカナとかは例外とお考え下さい。


ということはですね、ルアーも大事だけどその周りの水もかなり大事じゃないの!?となってきます。


水の硬さを仮の数値にしてみる


周りの水の何がどう大事なのか?アタシが考える水とルアーとサカナの概念を数値にしてみました。

ここからは本当に妄想ぎみな記事になりますのでその辺はよろしくです。


例えばその瞬間のサカナが反応する音(振動)の質が「5」だとします。

「質」は「強さ」と考えても考え方としてはそれほど間違いではないです。

ここで普通なら「5」の音(振動)の質の出すルアーを使えばいんじゃね?ですが、この概念はそれプラス周りの水の質を絡めて考える。って考えです。


水の質はかけ算です。

その瞬間の水の質は0.8です。


サカナが反応する音(振動)の質=5

アクションの強さが「5」のルアー × 水の質「0.8」= 4

サカナが反応する5よりもちと足りない…


ということは、この状況では「6」くらいのルアーを使えば 6 × 0.8 = 4.8 となり、サカナが反応する値の近似値になってくれるという、これが基本的な考え方です。


じゃあ水の硬さとはこの概念では何なのか?

アタシはこの数値が大きくなるほど水が硬いと考えます。


水が硬くなる状況とは何なのか?

  • 水温が低くなる
  • 狙いの水深が深くなる
  • 透明度が上がる
  • 気圧が上がるなどなど…

ん、これって冬に多く当てはまりますよね。

冬の有名なヒットルアーって、基本的に小さくてあまりバタバタ動かないルアーが多くないですか?


メタルバイブ(鉄板)はバタバタじゃんって思われますが、体積がかなり少なめなのでアクション的な強さは弱いと思うんです。


これどういうことか?

冬の水の硬さを数字にすると、ハイシーズンを1程度にするなら冬場は2くらいかな、感覚的にはそれくらいになります。


ハイシーズンにサカナがよく反応していたルアー、例えばクランクにしましょうか。

この音(振動)の質を「6」とかにしてみましょうかね。

そこにハイシーズンの水の硬さが「1」で、

先の式に当てはめると 6 × 1 = 6 となり、この時のサカナが「6」の質に反応してくれたっぽいです。

では冬場は上記リストの条件が当てはまりやすく、水の質が「2」(ハイシーズンよりもかなり硬い)とかになってるので、たとえサカナが反応しやすい音(振動)の質が「6」だとして、「6」の質を出すアクションのルアーを使ったとしても、 6 × 2 = 12‼ となり「全然ルアー合ってないやん‼」ってことになります。


これが冬に激しい動きのルアーで釣れにくくなる理由の1つだと考えています。


そして、それに加えて冬のサカナが反応しやすい音(振動)の質は、ハイシーズンと比べてさらに低い値になるイメージがあります。


冬の水の質 =「2」

サカナの反応しやすい質 =「3」

ということはアクションが「1.5」くらい質ののルアー使わんとアカンのかい…となるのです。


この概念ではルールみたいなのがあり、その時のサカナが反応しやすい音(振動)の質が例えば「5」とすると、「5」より小さい値の質になるルアーやメソッドにはそこそこ反応しやすいですが、サカナが反応しやすい音(振動)の質の値を少しでも上回ると(例えば5.2とかでも)途端にサカナからの反応は悪くなるという感じです。


言い換えると、サカナが反応しやすい音(振動)の質より少しでも強いアクションはかなり嫌われやすいという考えです。


あとこの式の中には「0」はありえない数字です。


イメージとしてお分かりいただけますでしょうか。


まとめます


サカナが反応しやすい音(振動)の質を予測して、それに合いそうなアクションの質を発生させるルアーを選択。

それプラス水の質の値を考えて、サカナが反応しやすい質の値を超えないように計算して釣るという感じです。


なので水の硬さはアタシの中では本当に大事で、これに比べたらカラーの違いとかは0.1くらいの値を最後に足したり引いたりしてる程度のモノでしかないと考えています。


それよりもルアー個々の正確なアクションの質の値を把握する解析能力。

フィールドの環境による水の質の値の解析能力。


このタイミングならこれくらいの質の値がサカナは反応しやすいのでは?

という予測の解析能力を養う必要があって、これは一朝一夕ではとてもできないことで、アタシもまだまだ検証途中であります。


ルアーのアクションでいえば、構造、重さ大きさ、潜行深度、さらには材質の違いなど。


ワームならフックを刺す位置やフックの銘柄によってもこの数字は大きく変わってくるし、フィールドの環境によっても変わるのは然り。


さらにはサカナによっても、フィールドの生息環境や狙うサイズなどによってまださらに細かく反応しやすい質の値が変わってくるので、単純な式に当てはめようとしても実際の現場でやるのは簡単ではありません。


本当はこの式もまだまだ他の要素を加えて、この数字にさらにあれをかけて、これを足して、あぁ、これも足してかけて、デカイの狙うならこれの80%じゃないとアカンから…

と、釣りをしながら考え出すとキリのないことをひたすら悶々と混ぜ混ぜしてるワケであります。


今回の記事もいつもにも増して妄想全開となっちゃいましたが、少しはお分かりいただけると長々と書いた甲斐があります。


自分の中でフィールドにおける「水の硬さ」というのはけっこう大切な要素ですよ、というお話でした。

あ、ちなみにフィールドでの水の硬さを確認する術は「特定のルアーを使い込んで、その使用感をカラダに叩き込む」です。


めちゃ根性論ですが、そうやっていつものルアーっていうのを自分の中で作ると「今日はなんかルアーが軽いな」とか感じるタイミングが出てくるんですよね。


流れがあるないもそういった使用感に関わってきますが、水の硬さもそうやって分かるようになります。


こういった考察をすることによってサカナがより釣れるようになればいいんですけどねぇ。