琵琶湖ガイドに行ってきました


先日、20年来の知り合いである英さんから「琵琶湖行かんの?」と。

おいおい、2週間前に行ってきたばっかりやけど…


今回は、以前から気になっていた奥村部長(奥村哲史プロ)に行ってみようかと。


メッセージを送らせてもらうと「3月31日が空きましたがいかがですか?」とのお答え。


というワケで急遽行ってました。


奥村部長ガイドに行ったワケ


元々、琵琶湖にお邪魔するようになったのは難しい春の釣りを攻略するきっかけになればとの思いでした。


琵琶湖での経験を経て、そこで学んだ経験によって、産卵直前のプリスポーン終盤~ポストスポーンの時期にはかなりサカナが追えるようになり、また苦手としていたネストの釣りも少しは釣れるようになりました。


がしかし、それより少し前の段階。

プリスポーン序盤~中盤くらいまでのタイミングの釣りが、まだどうにも苦手で。


というのも、こういったプリ序盤~中盤ってね、巻きモノ巻いてたらたまにデッカいのがドッカン食ってくるんです。


けどそういったサカナって、アタシ的なイメージは本当に気まぐれで、しかも動きまくってるから「そういったサカナを的確に狙っていく」というのは本当に難しいのです。


しかも徳島の陸の釣りでコレやるなんてマジで難しいゲーム。


で。そういったプリ序盤~における釣りで「もっと安定感」のある釣りを何年も模索してました。


そして見つけたのが、奥村部長が長年やられてた「ジャコビー」のジグヘッドを使ったボトムちょんちょん&ポーズの釣り。


この釣りを通じて、春のバスの理解を深めることができればとの理由です。


その他にも、今までの釣りを通じて感じてきたことや思ったこと。

知りたいことなどが沢山あったので、奥村部長なりの答えをお聞きできればいいなとの思いで、ガイドをお願いしました。

春になぜ「ボトムのライトリグ」なのか?


現在、春の釣りで定番とされているのは、総じて「中層」を釣る釣りです。


そういった「定説」を信じて、何年も何年もやってきましたよ。


でも全然釣れんの。

釣れなくはないんですが、前述のように「再現性に乏しい」のです。


それなのに、そういった釣りがいまだに春になると語られるのは「食ったらやたらデカい」から、その強烈な記憶が先行してるだけではないのかな?と感じたのです。


対してボトムのライトリグというのは、おそらくですがサイズを選びにくいというのがあると思います。

しかし安定感はある。

そして、この安定感の元は何か?というと「食わせ能力の高さ」


プリにおける中層の釣りがある種のサカナを選んでいくという釣りに対して、ボトムのライトリグというのは「産卵を確実に意識し始めたバスを片っ端から反応させていく」というイメージ。


そしてコレの最大のメリットが「産卵前のとてつもなく足の速いサカナにたどり着けるヒントを得やすい可能性がある」というのがあるのです。


デカいのを釣ろうとしたら、そこから戦略を練っていけばいい。


中層の釣りを通して、気まぐれな春のサカナに対して近づけてるのか分かりにくい不安な釣りを通すよりも、精神的にかなり楽。


これがボトムのライトリグを追求しようと思った理由です。


いよいよ出船


南湖西岸にあるアークロイヤルボートクラブにて朝7時に奥村部長と落ち合い、出船前に30分ほどタックルチェックや注意事項、当日の釣りを説明していただき、いよいよ出船です。


まずはジャークベイトのトゥイッチからスタートするも、イマイチ操作ができていないのを即座に部長に見抜かれます。


というのも、ボートでの釣りでルアーの操作をする時は「ちゃんと船を停めろ」と英さんに仕込まれていて、今回はドラッギングしながらの釣り。


当たり前にラインすらっくをさばき切れずにもたもたしてたのです。


それを見た部長「次の場所に行ってワームしましょう」と。


見切りはかなりの速さでしたね。


正直言うと、もう少し時間かけてジャークベイトのリズムを作りたかったけど、ガイドさんからすれば「釣ってもらうにはそれを待つよりも次の展開に行った方がいい」との判断でしょう。


高比重ワームの釣り


結果的には今回の釣りの8割がこの釣りをすることになりました。

ワームはドライブスティック?の逆付けに1/32ozくらいのネイルシンカーを入れたバックスライド系。

フックが少し変わってて、ザップのリングドパイルドライバーという、アイにリングをかませたフック。



正直なところ「何だコレ」的なセッティング…


「カバースキャットが投げられないとかでこうしたリグにしてるのかな…」とさえ感じてました。


が、カバースキャットの釣りとは少し違って「ボトム付近を軽い動きでやや浮きながらドッグウォークする」というものなんだとか。


その説明を聞いた時も「そんな動きがプリの気難しいサカナに効くとは思えんのだけど…」といった思い。


で、思い切って聞いてみました。


その考え方は新鮮


「そういった動きがプリに効くのですか?」と。

そしたら部長

「サカナに聞いてないので分かりません笑。が、大事なのは動きではなく、サカナにその存在を気づかせるのが大事で、食わせるのはポーズなので。」と。


そのアクション自体が重要なのではない、と。

おそらくそれよりも大切なのは、プリのサカナに嫌われにくい優しい操作を心がけて、キッチリと止めてバイトを誘発させることなんだろうと。


核心を聞いたわけではないのですが、こういった釣りを展開したのは「お客さんがどういったレベルであっても、平均的な操作性と釣果を担保できる釣りを優先していった結果」なのだろうということで間違いないと思います。


ここでも失礼ですが正直な話「プリのサカナに本当に効くのはもっと違った動きではないのか?」と思いました。


操作に慣れていないのも差し引いても「食わせ切れていない」感覚が少ししたのです。

が、それでも的確な指示のおかげで一本。

そしてこのサカナで少し解ったというか確信したのが「いたらすぐに食ってくるイメージのサカナを短時間で探していく釣りを展開されている」のだと。


なるほど。今回の部長の動きに全て納得が行きました。


普段のアタシの釣り(英さんも含む)は「できるだけ短時間でサカナが溜まるスポットを見つけていき、丁寧に一本ずつ食わせていく」というのが基本です。


そのためのルアーの選定であったり、アクションであったり操作法であったりというのがアタシの基礎にあります。


対して部長の展開される釣りは「琵琶湖というフィールドを最大限活かして、少々の取りこぼしを嘆くよりも、高くない難易度で食ってくれるバスをいかに探していくか?」ということにフォーカスされてる。


そういえばいつもお世話になってる湖北のカスタムロッドファクトリー様もそういった雰囲気はあったね。


なるほど…こういった釣りを存分に展開できるのか~と。


これは琵琶湖ならではで、そんな釣りができるフィールドなんてそう多くなく、普段から琵琶湖で釣りができる方が本当に羨ましく感じましたね。

ちなみにこの釣りに使ったこのリグ、アタシ的には結構な収穫でした。


なぜかというと「こういったアクションでも臆することなく試してみたらいいじゃない」と感じたから。


釣れるアクションかどうかはサカナが答えを出してくれる。

だから色んな発想でやってみてもいいのではないのかなと。


ジャコビーは?


今回の釣りが決まった時点で何となく感じていました。

ジャコビー本来の釣りって、おそらく4月の5日を過ぎたくらいからが本番なんです、多分。


今回は3月31日。わずかな差ですが、ここ数日の天気を見ても、今週の季節感を考えても「少し早い」と感じていたのです。


そして出船前にも「今日いきなりジャコビーの釣りが釣れだすことはほぼないと思います」とハッキリ説明されていました。


う~ん、残念。そのイロハが聞いてみたかったのですが。


が、ジャコビーは計1時間くらいやらせてもらい、その時にも普段気になっていたことが聞けました。


それの答えについても

  • ジャコビーの動きで食わせているのではなく、食わせはあくまでも「ポーズ」
  • ちょんちょんは誘いではなく、ボトムのウィードなどを探していってるだけ
  • ジャコビーの動きがプリのサカナに効いているのかは気にしていない

とのこと。


アタシ的にはジャコビーのハングオフしてからフォールのアクションがプリのサカナに効いていそうな気がしてたんですけど。


で、あまりにもアタシの考えと違う答えばかりで、それでも面白いので部長とお話をしていました。


そしたら部長は「釣りへの考えはあくまでも確実に解ることだけしか採用しない」というゴリゴリの現実派な方でした。


ルアーのどういったアクションがサカナに効くのか?というのを解明するのは、サカナに聞いてみないと解らない。

が、それは不可能で、どんな上手い人が「こうだ」と言っても、それを証明する術はない。


なので、そういったことを考えるよりも「このルアーは数多くサカナが釣れる現実」だけにフォーカスし、あとはそのルアーをより上手く操作したりして、釣果につなげていく方が大切だろうという感じの考え方です。


アタシは現実的な考えを持ちつつも、釣りにはやっぱり「ロマンが大事だよね」と考える人なのです。


だから、サカナの謎を解明したいし、釣れるルアーのアクションも知りたい。


ちなみに部長の名誉のために書きますが、アタシが「ルアーは音(振動)が命だと思っています。部長の考えはいかがですか?」とお聞きすると「そういったことは一通り検証した末のこの考え」と。


う~ん、いいよ。

釣りはこうでなくっちゃ。

釣りなんて十人いたら十人の答えが違っていないと面白くないのです。


その中で「自分はこう思う」でいいのです。


奥村部長ガイドの特徴


せっかくなのでアタシの目線で奥村部長ガイドの特徴を書いてみます。

奥村部長ガイドでは、バスフィッシングに対してのかなり多くのことをイチから丁寧に教えてくれます。

なんなら基本的な糸の結び方から始まり「なぜその結び方がいいのか?」といった、一歩も二歩も踏み込んだ説明をしてくれます。


そして、バスフィッシングを安全に楽しむための注意点や心がけもしっかりと教えていただけます。


あとは、いわゆる釣りをする方の間では「定説」として知られてるようなこと、例えば「釣れるカラー」的なことにも、部長ならではのお答えをハッキリと説明してくれます。


実際の釣りに関しては前述してますが、釣りの経験が長い人でもそうでない人でも、できるだけ釣果に差が出ないような配慮をした釣りを展開してくれるので、あまりバスフィッシングの経験がない方にお勧めするのはもちろん、長い経験を持たれた方も違う視点で釣りを見ることができます。


と、今回の釣りは釣果はどうにかな結果になりましたが、聞きたかったこと、話したかったことを存分に楽しめたのでアタシは大満足な旅になりました。


余談ですが…


釣りが終わって、マリーナに帰ってきてからのお話。


このところちょくちょくブログで書いてるこの「うずしおリグ」と命名した仕掛け。

コレを部長に見てもらったところ、予想外の反応で「写真撮ってもいいですか?」と何枚も。


そして「このリグ試させてもらってもいいですか?」とありがたい言葉。


「どんどん試して完成させてください!!」とお任せしました。


使い込んでくれると嬉しいですねぇ。


さぁ、こちらでもいよいよ産卵です。


今春はイマイチ乗り気になりませんが、それでも一歩ずつ確実に歩んでいきます。