昔、知り合いと釣りをしてると水温測定の話になりました。
水温を知ることはそこまで大切なのか?と。
バスフィッシングの際に2003年くらいからかなぁ水温を計り続けていまして、理由が釣りって不確定要素の塊みたいな遊び。
釣りをやり込むためには確定的なモノが欲しいと思って始めたのが水温測定でした。
これが今では貴重な財産となり、バスフィッシングをするうえではなくてはならない要素となってくれています。
水温測定は自分の中での明確な基準を作るため
なぜ人は水温を計るのか?
水温を計っただけではサカナ釣れんですやん。
「水面付近の水温しか計ってないなら、あんまり信憑性は高くないんじゃ?」
って言われたこともありましたね。
えぇ、そんなことくらいは計ってる本人が何度も考えましたよ。
水面と底付近の水温が違うなんてことはフツーにあると思います。
が、大事なのはそこじゃないです。
継続的に似た条件で測定することで見えてくるものがあるのです。
「みんなやってない水温を計る俺エライ」というのではありません。
アタシが言いたいのは
「水温を計り続けることによって水温を基準とした自分なりのシーズナルパターンが構築できるから」です。
たとえばある年の3月初め。水温は10℃。
過去はこんな場所、このくらいの水温でこのルアーが当たったから今日の透明度を加味して…
また、たとえばある年の3月初め水温は12℃。
過去はこんな場所このルアーが当たったけど、水温は例年よりも高め。
これをいつもと違う変化と捉えて、その時の釣りを少しだけズラして…
みたいな感じで、自分なりにサカナを探す一手になってくれることが多いと思うんです。
失礼な言い方になってゴメンですが、いつでもサイトから釣りを始めるようなスタイルにはなりたくないのです。
バス釣りじゃなくて「バスフィッシング」がしたいのです。
そのための水温測定です。
水温測定を続けていると、季節の進行具合のズレとかもより明確に実感できるし。
こういった基準があればいつもと違うフィールドに行ってもサカナを探すのが少しは楽になると思うんですけどねぇ。
ちなみにアタシは数字で言えば
水温~4℃、7℃、9℃、12℃、
14℃、16℃、18℃、20℃、
23℃、25℃、28℃、30℃以上
という水温を目安にして各季節の釣り方、戦略を構築しています。
上記の水温ごとに明確な意図をもって使うルアーなどを「きちんと」変えていってるんです。
琵琶湖などでやり込まれてる方はこれよりもまだ細分化してるでしょう。特に春は。
アタシは今でこそ超大雑把な性格してますが、元々かなり神経質な部分があって自分の感覚が鈍い手で水の冷たさ等を感覚的に知るよりも、数字できっちりデータが出るほうが性格に合っています。
別に水の中に手を入れて人間水温計で「冷たさがこのくらいならこうだな」ってやられてる方も周りにいますし、それでも全然良いと思います。
あくまでも自分の中に基準を作るって意味での水温測定です。
釣りは感覚的な部分が多いですが、こういったきっちりとした目に見えるモノを取り入れるのもアリかと。
さ、では水温計はどんなのがいいのか?
非接触型水温計
アタシ的にはその正確性に難があるような気がしてて、計測機器と水面との距離や、太陽光など?が誤差となって表れやすい気がするのです。
いつも同じ誤差が出てくれるならいいんですが、測定条件によって出る誤差に幅があるような気が強くしたので、アタシは「全く使えん」となりました。
ボタン押した瞬間に測れるというのはかなりのメリットですけどねぇ。
あとは値段高すぎ… 従来の水温計がいくつ買えるか…
昔ながらの水温計は?
水銀が入ったような感じのアナログなヤツ。
モノによれば100円ちょいという価格とアナログ表示という「感情的」に測定誤差の少なさというのも魅力。
割れるリスクはあるけど、機器の仕組み的に完全な防水というのもイイですが…
デメリットとして測定に時間かかりすぎるのよ。水温計の指す数字が安定するまで3分以上かかるのが普通で、物忘れが半端ないアタシは水中に入れたまま忘れてくる可能性が高すぎたため、何年か使ったのちに却下しました。
フィールドに忘れてきて取りに帰るのがダルすぎて…その回数は半端じゃありませんでしたよ…
水槽用でコードがついたデジタル水温計
陸と水面の高さによっては水面までコードが届かなくて計れない。
防水でないので壊れる可能性が結構高い。というか年に何個か壊す。
水温計自体の測定結果に個体差がある。
このような特徴があるので運用には一定の注意が必要ですが、測定時間も1分程度、昔と違ってかなり安価に買うことができるというものあって上記の「壊れること」「測定結果の個体差」は製品の安さでカバーできると考えアタシは常用してます。
バスはね、アカメはしてないっす…
メーカーとかは全く気にしてません。
目についたのを買うレベルでオッケー。
水槽用のデジタル水温計で一番注意するポイントは?
一番気を付けておきたいのが「水温計を変えた時」っすね。
水温計の個体ごとに誤差があるのは先に書きましたが、水温計の故障、置き忘れなどで水温計を新たなものにした時が要注意です。
理由が、この辺で安価に買えるデジタル水温計の誤差は±1℃とされてるようです。
もし今まで使ってた水温計が+1℃の誤差を持っていたとしましょう。
次に新調した水温計の誤差が今度は-1℃。
ね、知らずに使ってたらその差が2℃も出てきてしまい、釣りにおける水温の測定結果としてはエラく違った結果になります。
じゃあできるだけ結果に誤差の少ないのを選ばないとアカンの?
いえいえ、そうじゃないです。ダルイでしょそんなの。
大切なのは測定結果の正確さではありません。
誤差の少なさを追求できるのであればそれに越したことはありませんが、機器の基本として精度の高さは価格の高さに直結するため、そこは考えないとアカンところ。
大切な考えになるのが、機器の絶対的な測定精度を追い求めるのではなく、できるだけ同じような誤差、同じような結果を出す個体を使い続けるということです。
長年の測定結果自体に誤差があっても、それが一貫した誤差となっていたらデータとして信頼できますからね。
ま、誤差は他の水温計も似たところはありますが、特に水槽用のデジタル水温計を使う上で注意しておきたいところです。
余談ですが…長年の水温データが貯まると起こること
2021年の1月のことになります。
その時はきっちと寒くなって、例年よりも水温が下がった雰囲気。
いつものように水温を計ってみると、水温は7℃との結果。
この時点で頭には違和感が出て「あれ、この感じにしては高くないか?」と。
そのままスイムベイトを巻き続けても、カラダの五感を通して伝わってくる情報が7℃のそれじゃない…
その日はそれ以上水温に固執するのを辞めて釣りをしました。
こういった想定外にリズムを崩されたこともあってか釣果はなし…
しかしあまりにも「???」だったので、帰っていくつかストックしてた水温計を一緒に水に浸けてみると…
一番上の白いのがその時使ってて違和感を覚えた個体。
やはり実際の水温は5.5℃くらいだったんですねぇ。
たまにこんなのがあるんですよ。
この水温計はもったいないですが即座にポイしました。
他の季節はそこまでですが、アタシは冬と春の釣りでは水温にかなり依存しているので、この誤差は看過できませんでした。
でも凄いでしょ?
長年の水温データに基づいて釣りしてると水温計の誤差が分かるようになるんです。
「感覚で水温の感じが分かるなら水温計いらんやん!!」って思っちゃいました。
自分の釣りに明確な基準が欲しければ…バスフィッシングがやりたいなら水温測定を続けてやってみる…おススメです。