以前の記事で書きなぐった厳冬期の必殺メソッド
ようはアタシが冬になると通う旧吉野川や吉野川で、水温が9℃を下回ったタイミング。
他のルアーではバイトが出にくくなるタイミングにバスを狙う手段としてハドル8インチで底付近を巻いてくるんですよと。
なぜハドルトラウトなの?
ハドルトラウト…
言わずと知れた「キングオブスイムベイツ」
通販でアメリカから直接買っても3,500~4,000円ほどはしてしまう(2024年は円安とインフレでついに5,000円オーバー!!)決して安くないルアーを使って何が沈んでいるか分からないボトムを舐めてくる…
しかもそれをするのは基本的に陸からの釣り…
はい。
一歩間違えなくても破産リスクの高い釣り方だというのは重々承知しています。
そんな釣りを何故こうやって紹介するのか?
「好きだからだ。文句あるか?」
凛とした冷気に包まれる中で根掛かりを最大限かわしながら竿に来る衝撃を妄想しつつ、静かに巻き続ける…
あぁ、たまらん…
この記事を執筆した2021年12月。
日本の各メーカーからリッジテール系スイムベイトがいくつか出ました。
ハドル好きなアタシがなぜそれらを使わないか?
お察しください。
ちなみにこの釣り、難易度はそれほど難しくありません。
根掛かりをどうかわすか?と、ハドルの弾数を如何に揃えるか?
あえて言うならそれくらいです。
一番難しいのは「ハドル8インチを使い続けられるかどうか?」ですかね…
アタシは1回(日中丸1日)の釣りで、2匹のハドルをロストした日は釣り辞めて帰るくらい強烈にお財布に堪える釣りです。
1日の最高ロスト記録は3匹です…その日は帰って泣きながら寝ました。
ひと冬で平均したら4回釣りしてロスト1匹くらいな感じ。
まぁ、どうにか耐えられるレベルまで根掛かりは抑えることができています。
そんな令和の時代に似つかない釣りを、少しでも長い期間続けられるようにとやっていることが「アシストフック」です。
ボトム付近をスイムベイトで巻いてくる…
少し考えたら分かりますが、一般的なお腹側にトレブルフックをぶら下げた状態でボトムを巻いてきたらすぐに根掛かりしますね。
それでもスイムベイトでボトムを通したい…
さぁどうするか…
ブッチ・ブラウンリグ
アタシがそれをするより何年も前からアメリカではその方法が確立されていました。
それがハドルを語るうえで避けて通れないフックシステム「ブッチブラウンリグ」です。
カリフォルニアのトロフィーハンター「ブッチ・ブラウン」氏が考案したこのリグ。
スイムベイトのボトムゲームを模索していた時にはもちろんこのフックシステムは試してみました。
しかしお腹にフックをぶら下げるよりはマシなものの、陸からの釣りでは根掛かりまだ少しする感じ…
安くないスイムベイトを根掛かりでなくすのは財布にも打撃が大きいし、環境にも良くない…
どうすれば…と考え続けていた矢先あることを思い浮かべました。
「そうだ、針先の数を減らしたら理屈の上では根掛かり減るじゃん」
そう、誰もが思い付く「シングルフック化」ですが、どうやってシングルフックを
トップフックスタイル(背針仕様)にするか?
そんなもんチカラワザですよ力業 笑
シングルフックを背針仕様に
百聞は一見にしかず、画像見てもらうのが早いです。
スマン、このセッティングはアカメ用でハドル10インチに引縄針の20号の画像です。
こんなカンジでシングルフックの軸(シャンク)に使い古しの40~60ポンドのフロロラインを巻いて、コレをスイムベイトの頭にブッ挿して固定するのです。
こんな感じですね。
ちなみにハドル、現在売られているモデルは全てトップフック、ジグヘッドのように背中からストレートフックが付いてます。
が、アタシはそのフックをカットしてわざわざアシストフックスタイルにしています。
フッキング率とランディング率に影響があるからで、自身フッキングがあまり上手くないからです。
ちなみにちなみに。
このアシストスタイル、現在はアレですよね?
市販品にシングルフックを使ったアシストフック出てますよね。
アタシがコレをやり始めたのは2015年2月です。ヒッチフックの発売前ですので、あのフックのパクリじゃん!!って言うのはやめてね。
そしてなぜあのフックを使わないか?
あのフックを開発した方が嫌いだからなのか?
詳しくはいずれ書かせていただきますが、針の形状がアタシの流儀に合ってないのです。
アタシ的に、厳冬期のボトムを泳ぐスイムベイトにバイトしてくるサカナの食い方にあのフック形状は合わないのでは?と思ってるからです。
シングルフックの銘柄は?
がまかつのシングルフック53ソルト、サイズは1か1/0。以上。
タイイングアイとフックを繋ぐスプリットリングは何でもいいけど、アタシは見た目の美しさからスタジオオーシャンマークのオーシャンスナップを愛用してます。
ま、他にも優れた針はありますが、バス相手にちょうどいいバランスのフックは今のところシングル53ソルトかなぁと。
ちなみに他のサカナになってきたらフックは変わります。針は大事よ。
ハドルの沈下速度は?巻き速度は?
ハドルトラウトシリーズはシンクレート(沈下速度)が数種類ありまして、その中で”ROF-0”と書かれてる「フローティングモデル」を使います。
え、ROF-5しかない?
お腹開いて中の鉛削ってくれたら大丈夫だよ。
ROF-12とか16は内部の鉛の位置が違うから、鉛削っても超アタマ下がりになるからね。
8インチのROF-12しか持ってないって方は諦めてアカメに使ってください。
脱線しましたがジョイクロと同じようにフローティングモデルの沈下速度をネイルシンカーなどのウェイトで調整します。
アタシはネイルシンカーの0.45~2.2gまでを使って細かくやり、1秒間に10~15cmくらい沈む速度に調整します。
水深2.5mくらいなら約23~25秒程度で着底する感じ。
巻き速度はアタシの場合、13メタニウムHGでハンドル一回転3秒くらいです。
速すぎず遅すぎずな巻き速度が意外と大事かも。
ここでアメリカの動画を張っておきましょうか。
この釣りを見つけてから気づいたんですが、アメリカではこんな風にもうずっと前からハドルを使った冬のボトムスイムベイティングが行われてたみたいです。
もっと早く言ってほしかった…
ちなみにこの動画で使ってるのは、ハドルトラウト8インチのROF-12モデルです。
ファーストシンキングモデルなのに巻く速度が意外と遅いのはブレイデッドライン(PE)を使ってるからですね。
ラインはフロロ一択
琵琶湖系ビッグベイトをやり込まれてる方からは意外かもしれませんがフロロ一択、アタシは20ポンドを使ってます。
流れのないフィールドなら25ポンドくらいでもイケますが、流れがある川で基本使ってるので20ポンドくらいまでの細いラインを使わないと操作性が激悪です。残念。
フロロを使う理由は、遅い沈下速度を補うためと浮き上がりをラインを使って抑えるためです。
ラインもルアーの一部として使うというイメージです。これかなり大事です。
ただ、根掛かりロストを減らす意味でもそろそろPEセッティングでやってみようと思ってます。
根掛かりロストは環境に悪いからねぇ…
どこで使うの?
あまり背の高くない硬いカバーがあるボトム。
陸からするなら基本的にはゴロタが絡むブレイクや、ゆるやかな傾斜のハードボトム、ゴロタが点在するフラットなボトムがベストです。
立ち木や杭、ウィードなど背の高く、岩より柔らかいカバーは根掛かりします。
ロープとか最悪。
狙う水深は例えば旧吉野川水系だと2.5~4.5mです。
他のフィールドであっても最深部でないところがポイント。
最深部の近くにあるブレイクで、ここに時合いでエサ食ってる、またはエサ食いに来たサカナを狙うイメージ。
「エサ食いに来た」ってのが大事なところです。
例えば、初冬じゃなくて厳冬期の野池のメタルバイブで釣るなら「最深部かそのすぐ周辺」かなって思うんですよ。
ハドルのボトムロールはもっと浅い側っすね。
シャロー、ミドル、ディープがあるとしたら、メタルバイブはディープ、ハドルはミドルってイメージです。
なぜ日本で「冬=ボトムのスイムベイト」とならなかったのか?
そりゃあいろいろあるんでしょう、色々と…
令和の現在でも日本でのスイムベイトの使い方は「表層一択」です。
20年間進歩がないんですよ。
ボトムでも釣れないハズはないと思われてる方は多いと思うのですが、なかなかそういったことを試すには勇気がいるんだと思います。
あとは、新しいメソッドが生まれやすい琵琶湖で「スイムベイトが他のルアーよりも釣りにくい」というのがあり、琵琶湖以外のフィールドで色んなことを意欲的に試している、といった猛者の方があまりいないことも理由としてありそうです。
琵琶湖でスイムベイトが効きにくい理由?アタシはこういった考えからそう思っています。
アタシはたまたまやってみて結果が出たおかげで、とことんやり込んで確信が持てるレベルまでになりました。
今のところこうした比較的大きめのスイムベイトをボトムで使ってる方はまだそんなに多くないと思います。
興味がわいた方はぜひお試しください。
ハマると抜け出せなくなるくらい中毒性の高い釣りです。