カテゴリ トップウォーター・ウェイクベイト
長さ TP-11 120ミリ TP-14 130ミリ
重さ TP-11 1oz (28g) TP-14 1.3oz(37g)
愛称 トリパク
販売メーカー 世界のシマノ
かつて水面を支配した偉大なるルアー
満を持してのインプレ記事になりますが、このルアーに対して今のアタシの評価は「過去形」となります。
なぜか?今は全く使ってないからです。
が、これには理由があって例えるならば「別れても忘れられないあの子」みたいなカンジ。
いつか再会できたらその時は何の話をしようか…
そんな感じのインプレ記事になりますが、生温かくどうぞ…
始まりは旧吉野川水系水路群での爆発的な釣果
このルアーの発売はたしか2003年だか2004年だかで、2016年くらいにシマノより改めて発売された「バンタム トリプルインパクト」とは形は似てますが全くの別物になります。
いいですか?全くの別物です。
アタシは2003年当時、あるメーカーの熱狂的なファンで、そこから発売されていた似た形のルアーとトリプルインパクトを見た目だけで比べて「パクっただけちゃうの?」と全然使っていませんでした。
が、それから時が経って2013年くらい。
アタシは上記のとあるメーカーの熱狂的なファンを、これまたとあることがきっかけで完全に辞め、というか目が覚め、バスフィッシングをニュートラルな視点で楽しめるようになっていました。
その時にやり込んでいたハイシーズンの旧吉野川水系水路群での釣りで必要だと思っていた「ただ巻きで使えるトップ系ルアー」を探していて、たどり着いたのがこのルアーだったのです。
なぜそういったルアーが必要だったのか?
単純に秋のフィールドは、サカナが浮いて広範囲に散っている印象を受け、広い範囲を短時間で探っていけるルアーを求めたからです。
バド缶(ビッグバド)や羽根モノは探るスピードが遅いのよ…
バズはかなり使い込んだけど、もうひとひねり何かないかな~と。
2013年当時は販売が終わっていて、今のように手に入れようとしたら中古屋などで買うといった状況。
幸いにも中古価格はほぼ底まで下がっており、入手は楽にできる状態でした。
そして晩夏の水路群で使い始めたところ…
釣れた。鬼のように。
2013~2014年の晩夏~秋にかけては本当によく釣れました。
水温でいえば25℃を切り、23℃~20℃までの期間、旧吉野川水系水路群では使ってた巻きモノの中では断トツ。
トリプルインパクトシリーズの中では、アタシは120ミリ(TP-11)と130ミリ(TP-14)モデルばかり使ってました。
ではなぜ過去形となったのか?
2015年の秋から全く、本当にウソのように釣れなくなったから。
これ、特にトップ系のルアーではちょこちょこ発生するんですけど、強烈に釣れるハイアピール系のルアーって2年くらいしたらマジで釣れなくなるんですよね。
このルアーの他でパっと思いつくのは、ポップマックスもそういったルアーでしたね。
アマペンとかもそんな感じだった気が…
これを機にアタシの秋の釣りはトリプルインパクトを主軸に置いた釣りから、各種トップ~サブサーフェイス系のいくつかの種類のルアーをローテする釣りにシフトしていくのですが、それはまたいつかの時にでも。
トリプルインパクトの特徴
まずはアタシの中での定番モデルである120ミリから。
ウネウネボディで生々しい見た目。
見分け的にはお腹の「TP-0011」ってのが120ミリです。
使ってみた感じはハッキリ言います。
「使いやすくはない、むしろ使いにくい…」
飛距離伸びない。
フロロラインで巻いたら変に潜るからナイロンで使わないとダメ。
適正アクションが出る巻きスピードの幅もかなり狭い。
めっちゃ小さな浮きゴミ1つを拾うだけでも破綻するアクション。
主な原因はおそらく浮力設定がギリギリなためで、例えばあり余る浮力を持つバド缶(ビッグバド)の方がよっぽど使いやすかった。
だけどね、そんな不利な操作性でもそれを容易に覆すほどの釣れっぷり。
「ジャッカッ ジャッカッ ジャッカッ ジャッカッ」という音を響かせながら泳いできて、ここぞというスポットを通り過ぎた瞬間に派手に出るバス。
「これぞルアーフィッシング!!」という光景を何度も何度も見せてくれました。
続いて130ミリモデル。
130ミリは「TP-0014」となります。
これは120ミリと比べたらずいぶん良好な操作性となります。
それなりに飛び、適正スピードの幅も広く、フロロラインで巻いてもどうにか大丈夫。
浮きゴミにも少し強くなっていて、変に潜ることもなく、120ミリで慣れたら本当に使いやすいと感じるモデルです。
これも効いた状況は120ミリと同じで、使い分けはタックルと気分に合わせてやれば?というくらいなものです。
そこまで釣れた要因
何がバスをそこまで反応させていたのか?
そしてなぜ急に釣れなくなったのか?
おそらくは「ラトル音とペラの音」だと推測しています。
数値的なモノはありませんが、特定の音に対してバスは強烈に反応する。そして、その音の刺激に慣れてしまったら急速に反応しなくなる。という習性があるような気がするのです。
アタシ的に特にこのラトル音。
メチャ気になってるんですよね。
130ミリモデルのラトルルームを見たことありますか?
おそらく音質調整のために真鍮かアルミみたいなプレートを敷いてるんです。
これでただのワンノッカーっぽい音ではなくなってる気がするんです。
ペラも発売開始した時とそれ以降で材質が変わってるとかなんとか聞いたことあります。
おそらく音に対するこだわりは相当なものではなかったのかなと思っています。
他にも、このルアーにバスが出る時というのは総じて「ガバァ!」という派手なバイトになります。
これなぜか?
上記のラトル音などだけではそういった反応にならないのでは?と思うのです。
その要因は「アクションのキレ」にあるのではないのか?と。
今の世の中は本当に便利です。
2016年に発売されていた「バンタム トリプルインパクト」やその他メーカーから2015年以降くらいに発売されたウェイクベイトたち。
そのアクション動画を探し、それらとトリプルインパクト(130ミリが一番解りやすいと思うよ)の動きを見比べてみてください。
見るところは「頭を左右に振ってからの戻る速度、というか急速な方向変化」です。
アクションの反復運動の揺り戻しというか、とにかくキレがあるのよ。
ロールしながら左右に倒れ込む動きは重いのに、そこから反対方向に揺り戻しする時の動きが速いというか「急」で、これがかなりのキモになってる気がします。
ただ巻きで使うために、狭い範囲で食わせるというのは得意ではありませんが、きっちりとコースを通せば食うべきところで食ってくる。そんなルアーです、でした。
久しぶりに爆発するか?
アタシの中では釣れなくなって久しいルアーですが、釣れる日はまたやってくると思っています。
例えばだけどバスの世代交代が進んだり、フィールドの魚影に変化が生じたりすると…
別れちゃったけどそれでも忘れられない…
いつかまた会えるかな…
みたいなアホな男らしい考えを持って、今日もこのルアーを眺めているのです。
ちなみにね。
以前にも書いたアメリカはカリフォルニアにあるカリフォルニアデルタ。
いつか晩夏に行って、トリプルインパクトを投げるのを夢見ています。
多分めちゃ釣れると思う。
もし、これから使ってみたい。再び投げてみたい…そんな方は、透明度があまり高くなく、サカナが浮きやすい特徴を持ったフィールドで投げてみてください。
季節は晩夏~秋の、水温が25℃~21℃までが一番反応いいです。
こういった系のトップは羽根モノがいまだに主流ですが、状況次第ではトリプルインパクトが釣り勝つかもしれません。
ちなみに羽根モノに対するバイトとトリプルインパクトに対するそれを考察してると…
両者に反応するバスの理由は、なんか違う気がしてます。
ま、その前にアタシは変なサカナばっかりに釣りに行かずに、たまにはちゃんとバスに行かんとアカンですね…