今年もあっという間に過ぎていきはや年末。
皆さま今年はどんな一年になりましたでしょうか。
世の中も本当に色々ありそういったことを書きたい気持ちもやまやまですが、ここでは自身の釣りのことを書きます。
バスフィッシングについては1~3月までしかやらずに、それも過去やってきたことをトレースしただけとなり進歩したことは特にありませんでしたが、今年当時の特徴としては「とにかく暖かかった」に尽きます。
寒波らしい寒波がいつまでたっても来ず、ダラダラと初冬を引きずったまま春になったという感じで、アタシが一番燃える「水温7℃切り」という状況はとうとうほぼ訪れず。
2015年から冬になると通っていた旧吉野川もそういった状況からほとんど行くことはなく、今冬は「本流」吉野川で過ごす時間が増えました。
久しぶりに通った吉野川は面白かったけどここで書くほどの釣りはできず…
まともなサカナといえばこの1本だけでした。
早春の動き始めたサカナっぽく、S字で狙うには最高のタイミングでの1本。
自身がこの辺のバス相手にちょうどいいと思った7インチ2.5オンスクラスで、ワイドでもなくタイトでもないS字軌道に、トゥイッチやジャークで素直に水平方向に跳んでくれ、浮力調整が容易にできる「ヘタでもひたすらに使いやすいS字」ってのを目指しました。
今年はこうしたS字系ビッグベイトの自作も釣りと同時に並行して行ってて、どうにか現場でストレスなく使えるのが仕上がってきた年でもありました。
吉野川の釣りは今年も知り合いのジョーくん、あーさんとご一緒することが多く、それについては今年も大いに刺激になりました。この場を借りてお礼申し上げます。
そして季節は寒くなりきらないまま春を迎え、目標としてた「それなりの時間を投じて高知で謎のサカナに向かい合ってみる」というミッションに挑むことに。
4月の10日過ぎから高知行きを開始し、7月中旬~9月上旬は休憩をはさんだものの行った回数は20回以上?日数にすると50日をはるかに超える日を高知のフィールドで過ごしました。
もともとこの釣りを始めたのは「地元トクシマでこの釣りを確立したい」という思いから。
しかし地元での釣りは困難を極め、藁にもすがる思いで高知にお邪魔するようになったのが数年前。
その時お邪魔していた高知のフィールドはとある理由から行かなくなりましたが、以前からSNSでやり取りさせていただいていた「藤四郎さん」からのお誘いで別のフィールドに行ったのが2年前。
その時に「地元の釣りに活かせるのは確実にここだな」との確信を持ち、今年の目標となった次第であります。
で。
4月から高知行きを開始した結果は…
春はジャークベイト(ニシネルアーワークス)が活躍、このサカナを探していくのにジャークベイトはかなり効果的であるというのを身をもって知ることになりました。
ジャークベイトを「サーチベイト」として使用し、このサカナがどういったタイミング、場所で食ってくるのかを検証していく釣り。
このサカナをいつの状況下でも釣りたい、というのももちろんありますが、トクシマでも活かせるように…という目的も忘れないように。
このサカナを狙うにあたって、高知とトクシマでは「ストック量」の違いが明確になります。
トクシマではやっぱり魚影が薄いのよ。
今まで何人も「トクシマで釣りたいんですよ」と話してくれる方には出会いました。
そして釣果を上げられている方にも出会いました。
が、トクシマで会う方の中で明確に「アカメの狙い方」というのを自分なりに解ってらっしゃる方というのはアタシの出会いではありませんでした。
もちろん自身もその一人。
地元ではいつまで経っても「いつ釣れるか分からんサカナ」なんですよね。
5月~10月までの特定エリアでは姿を普通に確認できるってのは解ってるんですが、そういったサカナはそう簡単には食ってくれないし、そういったサカナを何年も狙ってるとかなり息苦しくなってきちゃいまして…
もっと「ルアーフィッシング」的な感じでできないか?
「アカメ釣り」ではなく「アカメを狙ったルアーフィッシング」をしたいのです。
そういった理由から通うことになった高知のフィールド。
幸いにも4~5月いっぱいはどうにか釣果にも恵まれましたが、それはメインとしていた1エリアだけの釣果で、そのエリアが終わったら路頭に迷うことになりそうだな…という懸念は現実のものに。
6月に入ってまとまった雨も降り始める時期、行くたびに状況が激変しているという状況下でたまたまを拾うような釣りばかりだったものの次に繋がってくれそうな釣果が。
ふと思いついて入ったエリアで思いついたルアー、まさかの10XD。
この時、春から続いていたこのサカナ特有の傾向をハッキリと感じました。
それは「掛からない…」
この時も延べ数時間の釣りで10バイト以上あったにもかかわらず、たしか獲れたのは4本だけ。
春も当たる日はそんな感じで、なんせアタっても乗せ切れないことが多いのなんの。
ただ「思ったより色んな状況、色んな戦略でも食ってくれる可能性がある」というのが解っていった非常に有益な時間でした。
そして7月。アタシ的に今年一番「シビれた」時でもありました。
きっかけはこのサカナ。アタシの手と比べたら大きさ分かるっしょ。
アタシが釣ったのではなく、前述の「藤四郎のアニキ」が釣ったサカナ。
当日は高知の山奥の方で100ミリほどの雨が降ってフィールドは見る間に状況が変わって激濁り。
「雨の後はムズい」というのがこの釣りの定説なんですが、アニキは難しいながらもその状況で結果を出してる方。
当日もあまりの難しさに諦めかけていたアタシとは違い、狙いすました一撃の120。
これは火がつきましたねぇ。
どんな状況でも諦めることなく、可能性を探し続けること。
「釣れない」ってのは自分が決めつけてるだけだったんだなと。
そして圧倒的なこのデカさゆえの迫力。
結局その日はテンション上がりすぎて27時間連続で釣りしました。
もちろん釣れなかったけれども。
そしてそれは高知から帰ってきても冷めることはなく、睡眠不足でフラフラになってるのに地元のフィールドを徘徊し「諦めるな、決めつけるな」という高知で学んだことを胸に、今まで地元でやっていたことと全く違う条件で投げてみることに。
まさかのまだ明るい時間「え、こんな場所!?」というところで自作のペンシルに2日間で7発出て0フィッシュ。
感覚的には90~120の少数の群れが入っていたのを偶然見つけた感じで、背中全出しで食ってきたヤツは多分120クラス。
マジかよ…やっぱり地元にもちゃんといてくれてるやん…
しかも今までやってた息苦しい釣りじゃなく「ルアーフィッシング」で食ってくれる可能性あるやん…
そして今までのと今年の高知での経験から「地元でこのサカナが比較的イージーに食ってくれそうな状況」というのが自分の中である程度固まってきました。
それは頻繁にあることではないと思うのですが、来年以降はそういった状況を探し回ることになるかもな、と。
7月下旬~9月上旬まではシゴトや家の都合上高知には行かずに地元で過ごしていました。
8月の盛夏、3年ぶり?な地元での釣果。
これは情けなくも今までやってた釣りで明暗のサイト。
ただ食わせるまでの状況判断が早くなっており、このサカナは結構的確な判断で食わせることができたなぁと感じました。
サイズ的にはレギュラーの75クラスで「嬉しくてたまらない」ということはなくなりましたが、それでも釣れたらここまでホッとするか~というくらいの安堵感は変わらず。
この1本でトクシマでの今年の釣果にはあまり興味がなくなり、高知でどこまでやれるか?という感じになっていきます。
7月下旬~8月、今年は近年では例がないくらい雨が降らず、台風も来ずで連日最高気温は35℃オーバー。
高知に通われてた知り合いの方々は相当苦労されたらしく、特に一番盛り上がる8月は本当に釣れなかったみたいでした。
8月末に数日で500ミリ近くの雨が降って状況が変わり始めた9月上旬に高知行きを再開し始めましたが、いくら高知とはいえ簡単ではなく。
9月はとにかく雨との戦いで、行くたびに水潮、挙句の果てに釣りしてたら見る間に濁りが入ってきて状況リセット…みたいなことばかりだった気がします。
10月もまだ涼しくなって来ず、いつまでも半袖で釣りをするような温かさでしたが、釣り的には転機が訪れるタイミングとなりました。
それまでこのサカナに対して「食わせた」といった感じでなく「食ってくれた」的な疑念がどうも拭えてませんでした。
10月の中旬のある日、複数本釣れてはいたもののどうも完全にしっくり来てなかったところ、またまた藤四郎のアニキから「短時間で8本やりました。サカナ溜まってそうですけど来ます?」とありがたいお誘いが。
サカナが釣りたい!!ではなく「疑念を払しょくしたい」との思いで甘えさせていただくことに。
そこで試したことは非常に為になるモノで、完全に「ウデの差」食わせられていないというのがハッキリと分かる瞬間でした。
たしかアニキ15本以上だったかな?でアタシはゼロ!!
この状況で「コレコレ!!これを待ってたんだよ!!」と釣れもしてないのに大はしゃぎで、アニキに色んなことを注文し「食う理由と食わない原因」を徹底的に検証。
それは時合いが止むまで続けさせてもらって、自分の中では「そうだったのか…」という核心に近いのでは?というところまで勉強させてもらいました。
そして潮が変わって次の時合いになりそうなタイミングで…
釣れた数は少ないもののアタシ的には「キッチリと食わせた」サカナ。
勝手に食ってくれるタイミングはもちろんありますが、こうやって食わせにかからないといけないタイミングというのもちゃんとある、というのが解ったのはかなりの収穫でした。
その後の時合でも検証を重ねて…相変わらず掛けられないバイトが多いですが、それでも掛けられる率が少し上がってきた気もしました。
が、その時にあるエリアで目撃し、ルアーに追尾してきた冗談みたいな大きさのヤツ。
去年も同サイズを目撃し、チェイスさせたものの食わせられなかったアイツを釣るにはまだウデが足らんなぁと痛感させられました。
11月になってようやく秋っぽくなってフィールドの状況も変わってきた様子で、10月のようなフィーバーは…
11月初め、季節外れのまとまった雨が降ってまたもやフィールドは激濁り。
ククク、この状況でも諦めたらアカンのは学習済みだよぉ!!
の、長年やっててまだそれしか釣れてないのか?ですが自身2本目のメーター、ぎりぎりメーター。
雨でフィールドの表層は完全な淡水。
その中でも「エサ食いに来てるヤツはいるはず!!」と狙いすました一撃でした。
雨による濁りが落ち着いた後、今度はまたまた面白い出会いが。
なにやらわざわざ豪の国から定期的に釣りに来てるオージーがいるらしく、その人がまた面白い釣りをするんだと。
アタシ的に「う~ん、それはどうなんだろう」と思ってるメソッド。
しかし、それをやられてる知り合いの広島のオヤジさんは非公式ではあるものの公式記録超えをその釣りで釣られてるという話。
そしたらですね、今までの釣りで攻めあぐねていた状況でオージーが炸裂させたのですよ。
しかもなかなか難しいと思われたタイミングで。
「これはなにかありそうだな…」とボックスをガサゴソしても、ソレ系のルアーは出てこない…
けどどうしても気になったので、手持ちのルアーをあぁでもないこうでもない…と改造して動き的には「イケる…かな?」というのを即席で仕立てました。
それを藤四郎のアニキと一緒に釣りしてる時に見てもらうと…アニキ大爆笑。
外見はどう考えても真面目に釣りしてないようにしか見えないルアーよ。
アタシ的にも「次来るまでにまともなこの手のルアー持ってこよう…」と思いながら投げてると…
アニキの目の前でメーターくらいありそうなサカナが泳ぐルアーに急接近と急反転を何度も繰り返すという光景を見せつけられ「これはもしかしたら…」と。
泳ぐ姿見てると何とも言えないおバカなルアーだけど、そのタイミングはS字や他のルアーに反応しにくい状況だったっぽい。
「…もう少し投げてみるか」と次の釣行でも要所で投げてると…
おいおい出ちゃったよ…
今年2本目となるメーター、そして自己記録を2センチ上回り重さは21キロのサカナが釣れてくれるというミラクル。
これは確実に他のルアーと使い分けができそうだな…と、その後もこのルアーを投げ続けましたが追加はできずで季節は初冬になっていきました。
今年の謎のサカナの釣果は25本くらい?と「よく釣られてますね」とお声がけいただくこともありますが、アタシ的に「全くっす…」といった感想。
そりゃあね、下手すりゃ地元の方よりも多い釣行時間や、知り合いになった色んな方とのやり取りもあって「そこまで釣りしたらそれくらい釣れるでしょ」というのが正直な感想なんです。
例えばアニキはアタシの釣果を余裕で超えてるだろうし、なんせ手が出なかった状況、そして掛けられなかったバイトが多すぎました。
やってはいけないラインブレイクも3発やっちゃいまして。
これらはひたすらに自身の下手さや甘さが原因であり、それを痛感したから素直に喜べないといった感じ。
来年はこの辺をもっと煮詰めて、そして地元でも迫力ある1本を獲れたら…と。
バスの方は今やり込みたいフィールドや状況があまり見いだせなく、消極的な釣りになってしまうと思いますが、それでも目いっぱい楽しんでいけたら…と。
あとは12月に入って、前々からやりたいと思っていた「ロッドビルディング」です。
アタシは元々バス相手に「カスタムロッドファクトリー(KRF)様」にてカスタムしてもらったノースフォークコンポジットのロッドを10年くらい使ってました。
しかしKRFさまロッドビルディング以外の本業がとても忙しいお方だし、竿が作れたら簡単な修理やチューニングもできるし、それに越したことはないなぁと思い続けていて、制作にかかる機材類を買いそろえられる金銭的な目途がようやく立ったので始めることとなりました。
初めての1本は贅沢にもノースブランク、それも日本では取り扱いのないサーモン用の12フィートオーバームーチング用ブランクを使って、10.7フィートでバランサー込み280gという「海用なんでもロッド」を作ってみました。
で、アカメ用にKRF製ノースロッドを使わせてもらってて感じたのは「アカメ相手にノースはもったいなくね?」と。
アカメをナメてるとかではなく、アカメ用としては「ノースは高バランス過ぎなのでは?」と感じてしまいまして。
このサカナ相手だと、例えば感度などを少し落としてもっと耐久性に振った竿でも全然イケんじゃね?って感じたんですよね。
丁寧に作られたKRFロッドを傷だらけにして折るのは嫌だし。
なので、来年はアカメ用のロッドを自分で組んでみようと思ってます。
幸いベースになる竿も仕入れて、また他にも良さそうなロッドやブランクはそこまで高くない金額でありそうなので、気合入れて作ってみます。
とりあえず年明け~春までの高知行きは一旦休憩して、前述のロッドビルドやルアーメイキングをしていこうかなと。
ルアー作りもなかなかめんどくさく、特に塗装工程は今年もバカみたいに失敗を繰り返しました。
結局塗料やコーティング剤を試しまくって、これから作るヤツは新しいコーティング剤を試してみることにしていますが、これもかなり出費がありましたわ…
そんなこんなで過ぎてみたらあっという間でしたが、思い返してみれば何かと来年に繋がってくれる1年になったのではないかなと。
来年はどんな年になるのか…
今までのように変わることなく釣りが楽しめる幸せな日々になってくれますよう祈っています。